ストーカー規制強化法(集団ストーカー禁止法)に向けて②
ストーカーなど男女間のトラブルが殺人事件に発展するケースが相次いだことを受け、警察庁は被害者の身に危機が迫っている場合には被害届が提出されなくても、加害者を障害や暴行の容疑で逮捕するなど、積極的な捜査を行うことを盛り込んだ指針をまとめ、週明けに全国の警察本部に通達する。
指針は、宮城県石巻市で今年2月、少女(18)が以前交際していた少年らに連れ去られ、少女の姉と友人の女性2人が殺害された事件や、3月に茨城県神栖市で、主婦(36)が、トラック運転手の元夫(40)に殺害された事件など、男女関係のもつれが悪質なつきまといに発展し、警察が相談を受けていながら犯行を未然に阻止することができなかったケースの再発防止策として、警察庁が検討を進めていた。
石巻市の事件では、加害者の暴力被害について少女が再三、警察に相談していたが、被害届の提出はためらい、提出を決めた翌日に事件が起きていた。
指針によると、ストーカーや配偶者間暴力(DV)で、被害者がけがを負わされていたり、身に危機が及んでいることが明らかで、殺害などの重大事件に発展しかねない場合には、被害届を受けなくとも、傷害や暴行などの容疑で加害者の逮捕を検討。一方で、加害者に対しても、言い分を聞きながら、加害行為を自覚させてエスカレートしないようにするなど踏み込んだ措置を求めている。
また、届け出をためらう被害者が少なくないことから、被害者に対し、事態を放置すれば重大事件に発展する可能性を理解してもらい、一時避難する措置を積極的に講ずることも挙げている。
傷害や暴行などは親告罪ではないため、被害届がなくとも立件できるが、実際の捜査では、被害者の処罰意志の有無が公判の結果を左右することから、検察庁との連携上、被害届を受けることが通例となっている。
MSNサンケイNEWSより
前回ブログの発表後、4月17日の新聞に以上のような記事がありました。ストーカーの事件は2月に集中していたので、少し遅れたこの時期に突然警察のストーカー対応の方針転換があるというはちょっと不自然な感じがしました。まるで私のブログに警察が呼応するようなストーカー犯罪に対する警察対応の方針転換のNEWSなのではないかと錯覚しそうになりました。
確かにこのブログは被害者の方のみならず加害者、傍観者、マスコミ、警察もチェックしていることは間違いなかろうかとは思います。よって、もしかしたらストーカーがこれを契機にストーカー被害がおさまるかもしれない、何故かそんな甘く淡い期待を抱いてしまいました。実際、毎日のように団地周辺に現れていたリサイクル屋の放送や緊急車両のサイレンが静かになりました。外出してもまったくいないというわけではないのですが、工作員の数が激減しました。それが3日ほど続きました。私の前回のブログと警察の方針転換が関係していると直感しました。
警察の方針には被害者から被害届けがなくとも犯人逮捕を含めたストーカー犯行防止措置講じてくれるとありました。つまり相談や通報を何度もしているが被害届けまで提出できていない私のような被害者も今回の方針転換の対象であると勝手に私は思い込んでしまっていたようです。
しかし残念ながら、4日目あたりからは再びネット上でも動画や写真でおなじみのゾロメ車両、工作員によるストーカー行為が以前の過酷さにまして再開されました。結果、今回の警察によるストーカー方針転換は恋愛感情を原因とするストーカー被害には適用されるが集団ストーカーの場合は今までどおり相変わらずシカトする、もしくは積極的にその加害者集団側に加担するかのような警察の恐ろしいまでの警察国家意思すら感じました。
方針転換には配偶者からの暴力(DV)もストーカー行為と同じように被害者から被害届けがなくても介入して未然に犯行を防止するとありましたが、ストーカー犯罪にしろDVにしろ、どうしても警察は恋愛感情を動機とする犯罪に限定したがる向きはかわらないようです。
(「公権力介入の観点から恋愛感情に関するものに限定する・・・」、とストーカー規制法の概説にありますが恋愛感情というものは自由意志に基づくものです。思想信条の自由と同じようにもっとも公権力介入してはならないものであるはずなのに、犯罪の動機として公権力介入の要件にされるというこは本末転倒にして支離滅裂です。つまりこの醜悪な犯罪の動機がなんであれ、その被害の結果からストーカー犯罪と認定されるべきです。被害者がストーカー被害によって精神的に傷害やトラウマを負ったならば、――犯罪者側の動機が恋愛感情であれ、ただ単に気に入らないという感情であれ、自警団によるよそ者への警戒心であれ、――それは紛れもなくストーカー犯罪被害なのです。殺人事件に恋愛感情による殺人だけが殺人事件であってそれ以外の殺人は事件ではないとすることはないでしょう。殺人事件の動機は恋愛感情はもとより、人間関係、同姓間怨恨、金銭トラブル、近隣騒音、ちょっとした口論、はたまた原因の分からないものまであります。そして動機がどんなものであれすべての殺人は殺人事件として扱われています。さらにいうと個人の事件であるか集団(グループ)の事件であるかも同じです。個人の殺人も集団による殺人も殺人です。単独のストーカーがストーカー犯罪であって集団のストーカー犯罪がストーカー犯罪でないとする警察の姿勢には理論矛盾が多すぎます。ストーカー規制法の切っ掛けであった桶川ストーカー事件はもともと集団(グループ)によるストーカー犯罪だったはずなのではないですか)。
一連の警察の動きから、私は次のような印象を受けました。警察は非常にストーカー規制改正(強化法)を恐れている、と。だからこそ、警察は被害届けをださない事例でも警察はこれから対応するのだと予防線をはったのです。警察の裁量でこれから被害届けのないものまで逮捕できるというのは、現行のストーカー規制法でもできるということなのでしょう。
しかし今ある法律は、先にも述べたようにストーカー犯罪の定義がストーカー行為を擁護する一部のひとたちに都合よく限定されてしまったり、最初から集団ストーカーに対してはまったく効力をもち得ないように作られているザル法です。現行のこのザル法の法律的な欠陥や不備を警察の裁量でカバーするというのですから、当然、いままでどおり集団ストーカー被害者の相談もはねつけてしまうこともまたその裁量に含まれてしまうわけです。
今回、警察によるストーカー犯罪関連の方針転換は、欠陥だらけの現行ストーカー規制法は断固として変えられたくないので単独の恋愛感情にもとづくストーカー行為のほうは今以上に頑張って取り締まると警察が決意表明しているだけのように被害者には映ります。つまり地獄のような集団ストーカー被害から逃れるも追われるも警察の気分次第であるという状況は今後も私の場合は変わりないということなのでしょうか。これだったら東南アジアのどこかの国の市民を自分たちの意のままに統制するための市民弾圧か虐待とさほど違いはないように思いました。そう確信したのは警察が方針転換を行って数日経った後、早速その決意表明の言葉を裏切るような酷いストーカー被害を受けた時でした。
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コメント
ありがとうございます。
みなさんにご協力いただいたおかげで被害がだいぶ軽減されました。
みなさんのお力になれたらとも思っていますのでまたご連絡ください。
投稿: 泰光 | 2010年4月27日 (火) 20時34分